中沢博行(大工塾6期生)_ナカザワ建築
埼玉県比企郡ときがわ町
中沢博行 昭和52年生まれ 東京都江東区出身
高校卒業後BMW整備士として5年間勤務
のち大工を目指し群馬県川場村・みなかみ町にて7年間修行後
平成24年 独立・ナカザワ建築開業
平成26年 埼玉県ときがわ町にて地元中心に仕事
中沢順子 昭和51年生まれ 埼玉県蕨市出身
「大工の家族のつぶやき」
こんにちは。夫は大工修行中に大工塾にて学び、独立してぼちぼち10年が経ちます。
私も妻歴12年ぐらいです。干支が一回りしてみて大工さんとはなんなんだと、改めて感じるこのごろです。
まず、木の見方とらえ方の違い。日常では困ります。子供が物を落とせば子供を跳ね飛ばし、木をいたわる。残念です。
次に年輪を数えては演説が始まる。これも頻繁すぎて耳にタコができるなんてもんじゃありません。
呼ばれてもいない建前現場に通りかかって参加するのも、冷静に対応して頂きたいです。
独立までは体験できなかったことといえば、大工業のみ専念できない社長業を支えるという事でしょうか。なんせ消費税というシステムもやっと最近理解した位です。損・得なく大工だけできて、お金が空から降ってきたらどんなに幸いかと思います。現代諸事情に大人として対応しながら木造大工業を営む試練は、家族でなければ実感できないでしょう。
それでも大工塾の理念は、常に錆びずに現代に輝いている限り、インスパイアされた少数の風変りな大工という名の変質者は現存すると思うので、たまたま家族となった者もその理念が植え付けられていくというサイクルがあるのでしょう。
建築家の妻がメーカーの建売に住みたいと言って引っ越したなんて実話があるそうですが、大工の妻は住まいに関してはラッキー。というか、木でモノが作れるなんてほんといい人間です。その結果の素晴らしさに到達するまでの過程は住宅という大きさになると激務であるので、大きなケガをしないで毎日過ごして頂きたいと願うばかりです。
とにかく、時代の流れに逆らうごとくの建築手法を選んだ人々が、色んな場所で色んな格闘をしながら住宅が出来上がっていること。家族でなければ気づかされなかった事実でもあるので、わたくしも毎日たくましく生きて行きたいと思います。
中沢家 古民家を直して住んでいます。
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